2027年5月15日からセルビア・ベオグラードで開催される「Expo 2027 Belgrade(ベオグラード万博)」。
2026年10月2日、博覧会国際事務局(BIE)が、中国館の最新情報を発表しました。
中国国際貿易促進委員会(CCPIT)によると、中国館のデザインはほぼ最終段階に入り、来場者が中国の「過去・現在・未来」をたどる没入型・インタラクティブな展示が計画されています。
さらに、中国国内から22の省・自治区・直轄市等が参加予定。
各地域による専用デーや文化パフォーマンス、展示、貿易促進活動なども予定されており、中国館は会期中を通してさまざまなプログラムが展開される大型パビリオンとなりそうです。
今回は、BIE、Expo 2027 Belgrade公式、中国政府調達網、在セルビア中国大使館などの公式情報をもとに、中国館のテーマや規模、展示内容を詳しく紹介します。
Expo 2027 Belgrade 中国館とは?
Expo 2027 Belgradeは、2027年5月15日から8月15日までセルビア・ベオグラードで開催される国際博覧会です。
テーマは、
「Play for Humanity: Sport and Music for All」
スポーツや音楽、遊びを通して世界の人々をつなぐことを目指しています。
中国も公式参加国の一つ。
Expo 2027 Belgrade公式サイトでは、中国について、伝統舞踊、音楽、スポーツなどを紹介しながら、「遊び・音・ダイナミックな動き」を通じて中国の魅力を体験するパビリオンになると説明しています。
中国館のテーマは「律动无界,乐享未来」
中国政府が2026年8月に公開した中国館の調達情報によると、中国館のテーマは、
「律动无界,乐享未来」
です。
日本語ではニュアンスとして、
「躍動に境界なく、未来をともに楽しむ」
といった意味になります。
ベオグラード万博全体の「スポーツ・音楽・遊び」というテーマともリンクする中国館らしいテーマになっています。
中国の「過去・現在・未来」を巡る没入型展示
2026年10月2日のBIE発表で、展示内容についても新しい情報が明らかになりました。
中国館では、来場者が
中国の過去
↓
現在
↓
未来
をたどっていく、没入型かつインタラクティブな体験を計画しています。
現時点では具体的な展示装置や演出内容までは公開されていません。
しかし、中国政府の調達公告を見ると、中国館の整備業務には、
・展示装飾
・展示物、展示装置の制作
・照明システム
・マルチメディアシステム
・デジタル事前構築
・会期中の技術、保守サポート
などが含まれています。
BIEが今回明らかにした「没入型・インタラクティブな体験」を、映像や照明、デジタル技術などによって実現していくことが予想されます。
約972㎡・延床約1,417㎡の中国館
中国館の規模についても、すでに公式資料から具体的な数字が判明しています。
中国政府調達網によると、
用地面積:約972㎡
総建築面積:約1,417㎡
となっています。
中国館は独自の恒久的な建物を一から建設する方式ではなく、レンタル型の会場を利用して出展する計画です。
一方、在セルビア中国大使館は、中国館について「面積の大きい国家館の一つ」と紹介しています。
約1,400㎡という空間をどのように使い、「過去・現在・未来」を表現するのか注目です。
22の省・自治区・直轄市等が参加へ
今回の発表でもう一つ大きなポイントが、中国国内から22の省・自治区・直轄市等が参加を確認していることです。
BIEによると、それぞれの地域が「専用デー」を設け、
・文化パフォーマンス
・展示
・貿易促進活動
などを行う予定です。
つまり、中国館は常設展示を見るだけのパビリオンではなく、
常設展示+地域ごとのイベント
という形で、会期中に内容が変化していく可能性があります。
どの22地域が参加するのかについては、現時点では今回確認した公式情報では一覧が公開されていません。
今後の発表にも注目です。
龍舞や獅子舞、中国音楽、スポーツにも注目
Expo 2027 Belgrade公式の中国紹介ページでは、中国文化を代表するものとして、
龍舞・獅子舞
二胡・古筝・琵琶・古琴などの伝統楽器
卓球
バドミントン
などが詳しく紹介されています。
ベオグラード万博そのものが「Sport and Music for All」を掲げているため、中国の伝統文化やスポーツとの相性は非常に良さそうです。
ただし、これらすべてが中国館の具体的な展示・イベントとして実施されると正式発表されたわけではありません。
現段階では、Expo 2027公式が中国を紹介するうえで取り上げている文化・スポーツとして見ておくのがよさそうです。
Expo 2027公式アンバサダーには中国のバドミントン界のレジェンド・林丹
中国館とあわせて注目したいのが、Expo 2027 Belgradeの公式アンバサダーを務める、中国出身の元バドミントン選手林丹(Lin Dan/リン・ダン)です。
Expo 2027 Belgradeは2026年6月11日、林丹が新たに公式アンバサダーに就任したことを発表しました。
林丹はオリンピックで2度の金メダルを獲得した、世界のバドミントン界を代表する選手の一人です。
Expo 2027のアンバサダーチームには、ウサイン・ボルトやジャッキー・チェンなど世界的に知られる人物も参加しており、林丹はアジアで高い知名度を持つスポーツ界の人物として加わりました。
▶ Expo 2027 Belgrade公式|Lin Dan New Ambassador of EXPO 2027
Expo 2027を運営するEXPO 2027 d.o.o. BeogradのDanilo Jerinić CEOは、アジアをExpo 2027にとって重要な地域の一つと位置づけ、林丹について、バドミントンの枠を超えて評価されるアスリートとして紹介しています。
アンバサダープログラムは、ベオグラード万博のテーマである「Play for Humanity」の価値を世界へ発信し、開催地ベオグラードとセルビアを紹介することを目的としています。
▶ Expo 2027 Belgrade公式|Expo Ambassadors
中国館とバドミントンのつながりにも注目
ベオグラード万博のテーマは、
「Play for Humanity: Sport and Music for All」
です。
さらにExpo 2027公式の中国紹介ページでは、中国で人気のスポーツとして卓球やバドミントンが取り上げられています。
中国館では、中国の「過去・現在・未来」を巡る没入型・インタラクティブな展示に加え、中国国内の22地域による専用デーや文化イベントなども予定されています。
そして万博全体の公式アンバサダーには、中国を代表するバドミントン選手の林丹。
現時点で、林丹が中国館のイベントや展示に出演・参加するという公式発表は確認されていません。
しかし、「Sport and Music for All」をテーマとするベオグラード万博で、中国館がスポーツをどのように取り入れるのか、そして公式アンバサダーの林丹が会期中にどのような活動を行うのかも、今後注目したいポイントです。
展示制作・関連業務は約8,192万元規模
中国政府調達網には、中国館の展示制作についてかなり具体的な情報も掲載されています。
2026年8月7日に公告された「中国館展陳制作及び関連プロジェクト」の予算額・最高限度額は、
81,924,477.20人民元(約8,192万元)
です。
ただし、この金額をそのまま「中国館の建設費」とするのは正確ではありません。
対象となっている業務には、
・建築工事
・装飾、内装工事
・設備工事
・展示制作
・展示装置
・照明システム
・マルチメディアシステム
・デジタル事前構築
・会期中の技術、維持管理
・撤去、撤展
など幅広い内容が含まれています。
そのため、正確には「中国館の展示制作・関連業務に設定された調達予算上限」と考えるのがよさそうです。
万博会場の建設には中国企業も参加
中国はパビリオンを出展するだけではありません。
在セルビア中国大使館によると、Expo 2027 Belgradeの会場施設建設には中国電建(POWERCHINA)も参加しています。
2026年8月14日には、セルビアのアレクサンダル・ヴチッチ大統領が建設現場を視察。
大使館によると、同社が建設に携わる万博会場施設の総建築面積は約17万2,000㎡で、工事はすでに終盤へ向けて進められています。
中国は「参加国」としてだけでなく、万博会場の建設面でもExpo 2027 Belgradeに関わっています。
▶ 在セルビア中国大使館|ヴチッチ大統領が万博会場建設現場を視察
今後は「外観パース」に注目
今回のBIE発表によって、中国館のデザインがほぼ最終段階に入ったことが分かりました。
一方、2026年10月2日時点で、今回確認した公式情報からは中国館の新しい完成外観パースの一般公開までは確認できませんでした。
そのため、次に注目したいのは、
中国館の完成イメージ・外観パース
具体的な展示コンテンツ
参加する22地域の一覧
各地域の専用デーの日程
文化イベント・パフォーマンス
中国館スタッフや運営関連情報
などです。
特にデザインがほぼ最終化しているので、今後パースや具体的な展示内容が公開される可能性があります。
中国館はベオグラード万博の大型パビリオンの一つに
今回明らかになった情報を整理すると、中国館は約1,417㎡の空間を使い、中国の「過去・現在・未来」を巡る没入型・インタラクティブ展示を計画。
さらに22の地域が参加し、文化、展示、ビジネス交流などさまざまなプログラムを展開する予定です。
Expo 2027 Belgrade公式が紹介している中国の音楽、舞踊、スポーツ文化が、実際の中国館でどのように表現されるのかも気になります。
2027年5月15日の開幕に向けて、K-WayYesでは今後も中国館をはじめ、各国パビリオンの最新情報を追っていきます。
中国館はベオグラード万博会場のどこに登場する?
ベオグラード万博では、すべての参加国がそれぞれ独立した建物を建設するわけではありません。
会場には複数国が利用する共同パビリオンクラスターと個別パビリオンが計画されており、中国館もレンタル型の会場を利用して展示空間を構成する予定です。
ベオグラード万博の会場全体やパビリオンの配置については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
▶︎ 【公式マップ公開】ベオグラード万博2027のマスタープラン・パビリオン構成
韓国館も972㎡!各国パビリオンの準備が進む
中国館とあわせて注目したいのが韓国館です。
韓国館も敷地面積は972㎡で、主催者側から提供されるShell & Coreの建物を利用し、内部展示やファサードを韓国側が制作する計画です。
韓国館では「Play Together」をテーマに、韓国の伝統的な遊びからK-コンテンツ、AI・ロボットへとつなぐ展示が計画されています。
中国館とは異なるアプローチで「Play」を表現する各国館を比較してみるのも面白そうです。
▶︎ 【ベオグラード万博】韓国館「Play Together」|AI・ロボット×韓国文化
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中国館だけでなく、日本館や韓国館など各国パビリオンの準備も本格化しています。
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▶︎ ベオグラード万博2027|韓国館の展示・デザイン最新情報
▶︎ ベオグラード万博2027|マスタープラン・パビリオン構成
参考・出典
・Bureau International des Expositions(BIE)
※本記事は2026年10月2日時点で確認できる公式情報をもとに作成しています。展示内容・イベント等は今後変更・追加される可能性があります。



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