【横浜園芸博(花博)】GREEN×EXPO 2027 アメリカ館まとめ|テーマ・展示内容・最新情報

横浜園芸博

2027年3月19日から9月26日まで横浜市で開催されるGREEN×EXPO 2027(2027年国際園芸博覧会)

各国の海外パビリオン・庭園の情報が少しずつ明らかになる中、アメリカ(米国)の出展内容についても具体的な計画が明らかになってきました。

アメリカの出展テーマは、

「The Pursuit of Happiness(幸福の追求)」

です。

アメリカ各地の植物や自然景観、公共庭園を紹介するだけではなく、来場者が庭園の中を歩きながら、まるで「アメリカ横断ロードトリップ」をしているように、多様なランドスケープを体験できる展示が計画されています。

さらに、アメリカにとってGREEN×EXPO 2027は歴史的な博覧会でもあります。

米国植物園によると、1960年に国際園芸博覧会が正式に始まって以来、アメリカが国際園芸博覧会へ参加するのは今回が初めてです。

この記事では、2026年8月時点で公表されている情報をもとに、GREEN×EXPO 2027のアメリカ出展について詳しく紹介します。

GREEN×EXPO 2027 アメリカ出展の概要

項目内容
アメリカ合衆国
博覧会GREEN×EXPO 2027
会期2027年3月19日~9月26日
テーマThe Pursuit of Happiness
主導United States Botanic Garden(米国植物園)
協力American Public Gardens Association(APGA)
ランドスケープ設計GGN(Seattle, Washington)
主な内容米国各地の自然景観・自生植物・公共庭園・園芸文化
会期中プログラムGarden-in-Residence、文化イベント、National Dayなど

アメリカの参加は、United States Botanic Garden(米国植物園)が中心となり、American Public Gardens Association(APGA)と連携して進められています。

また、米国国務省、米国農務省、在日米国大使館なども支援しています。

アメリカが国際園芸博覧会に初参加

今回のアメリカ出展で特に注目したいのが、アメリカにとって初めての国際園芸博覧会への参加という点です。

米国植物園によると、国際園芸博覧会が正式に始まった1960年以来、アメリカが参加するのはGREEN×EXPO 2027が初めてとなります。

また、2026年2月にはアメリカがGREEN×EXPO 2027への公式参加契約を締結。

GREEN×EXPO 2027公式サイトでは、G7諸国として最初に公式参加契約を締結した国として発表されています。

単なる海外庭園のひとつというより、アメリカの公共園芸・植物・ランドスケープ文化を世界に発信する大きな機会になりそうです。

アメリカ出展のテーマは「The Pursuit of Happiness」

アメリカ出展のテーマは、

The Pursuit of Happiness

幸福の追求

です。

GREEN×EXPO 2027全体のテーマである「Scenery of the Future for Happiness(幸せを創る明日の風景)」とも非常に相性のよいテーマです。

アメリカ出展では、

「自然は人の幸福を育む」

という考え方を軸として、植物や緑地が個人だけでなく、社会全体の幸福にどのような役割を果たすのかを伝えます。

まるで「アメリカ横断ロードトリップ」

今回公開された計画の中でも特に面白いのが、来場体験そのものです。

APGAはアメリカ出展について、アメリカの広大な自然を巡る「Great American road trip」を再構成したような体験と説明しています。

来場者は一つの建物に入って展示を見るというより、曲線を描く園路を歩きながら、アメリカ各地の異なる自然環境を順番に体験していきます。

つまりGREEN×EXPO 2027のアメリカ出展は、「アメリカという国そのものを庭園として歩く」ようなランドスケープ型展示になりそうです。

スタートはハワイ・グアムの熱帯植物

アメリカの自然を巡る旅は、Welcome Center(ウェルカムセンター)から始まります。

ここでは日陰のある到着スペースとともに、ハワイやグアムの豊かな熱帯植物が来場者を迎える計画です。

そこから園路を進むにつれて、アメリカ各地の自然環境へと景観が変化していきます。

アメリカ各地の自然を庭園で再現

現在公表されている計画では、次のようなアメリカの生態地域が紹介されています。

Pacific Tropical Islands(太平洋の熱帯島嶼地域)
ハワイやグアムなどをイメージした熱帯植物

Western Desert(西部砂漠地域)
アメリカ西部の乾燥したランドスケープ

Midwest Great Plains(中西部・大平原)
広大なプレーリーを代表する自然環境

Southeastern Temperate to Subtropical Forest(南東部の温帯〜亜熱帯森林)

Pacific Northwest(太平洋岸北西部)
森林に代表される自然環境

アメリカ出展の平面計画。米国各地の生態地域を一つの庭園内で巡る構成となっている。
出典:American Public Gardens Association「GREEN × EXPO 2027」
※画像は同団体公開資料より引用

アメリカ出展 平面計画(出典:American Public Gardens Association)

このように、乾燥した南西部から緑豊かな森林地帯まで、一つの庭園の中でアメリカの地理的・植物的な多様性を体験できる構成になっています。

単純に「アメリカの植物を集める」のではなく、それぞれの植物が生きるランドスケープごと表現するところが大きな特徴です。

景観の中にはアートやインタラクティブ展示も

園路沿いには植物だけでなく、

  • 景色を楽しめるビューポイント
  • 休憩スペース
  • インタラクティブな学習展示
  • 解説サイン
  • アメリカのアーティストによる作品

なども配置される計画です。

そのため、植物に詳しい人だけを対象とした専門的な庭園ではなく、子どもから大人まで歩きながらアメリカの自然・文化を知ることができる体験型展示になりそうです。

最後は「Community Gathering and Reflection Space」へ

アメリカの自然を巡る旅の終着点となるのが、

Community Gathering and Reflection Space

です。

ここでは、それまで歩いてきたアメリカの多様なランドスケープを振り返るとともに、人々や公共庭園、植物に関わる機関などが交流できる場所になります。

さらに、単なる休憩スペースではありません。

アメリカと日本の専門家が、

植物保全
園芸分野のイノベーション
人間のウェルビーイングと庭園の関係

などについて交流する文化・外交交流の拠点としても使用される予定です。

ランドスケープ設計はシアトルの「GGN」

アメリカ出展のランドスケープ設計を担当するのは、アメリカ・シアトルを拠点とするGGN(Gustafson Guthrie Nichol)です。

APGAの最新公開資料でも、

Landscape design by GGN, Seattle, WA

と明記されています。

建物を中心としたパビリオンというより、庭園・植物・園路・アートを一体化した空間になるため、ランドスケープデザインそのものも大きな見どころになりそうです。

会期中はアメリカ各地の公共庭園が横浜へ

アメリカ出展は、完成した庭園を半年間展示するだけではありません。

会期中には、大きく4種類のプログラムが計画されています。

1. Garden-in-Residence

アメリカ各地の公共庭園の担当者が参加し、園芸、植物科学、自然保全、ランドスケープデザイン、アートなどについて来場者と交流します。

2. Multi-Day Partner Events

米国の政府機関、教育機関、文化機関などが参加し、農業・科学・テクノロジー・イノベーションなどを植物と結びつけて紹介します。

3. Monthly Cultural Events

毎月、アートや文化、ストーリーテリングなどを通して、アメリカの植物文化を紹介するイベントが開催される予定です。

4. National Day

アメリカのナショナルデーでは、音楽やダンスなどのパフォーマンス、体験型ワークショップ、実演、食などを組み合わせた特別プログラムが予定されています。

「Gardens in Residence」は3〜6日間

Garden-in-Residenceについては、さらに具体的な募集内容も公表されています。

選ばれたアメリカの公共庭園は、専用スペースを3〜6日間使用し、国際的な来場者に向けて体験プログラムなどを実施します。

1日あたり最低5時間の活動を想定しており、現地ではバイリンガルの展示運営会社によるサポートも予定されています。

つまり会期中に何度訪れても、参加する公共庭園やプログラムによって異なるアメリカを体験できる可能性があります。

アメリカ政府200万ドル+民間600万ドルを目標

プロジェクトの規模もかなり大きなものになっています。

APGAによると、アメリカ政府はアメリカ出展の建設・維持・運営に200万ドルを拠出

さらに世界水準のデザインや充実したプログラム、文化交流を実現するため、追加で600万ドルの民間資金調達を目指しています。

単純計算では、政府資金と民間資金を合わせて800万ドル規模を目指すプロジェクトということになります。

アメリカ出展を率いるのは米国植物園

今回のプロジェクトを主導するUnited States Botanic Garden(米国植物園)は、1820年に米国議会によって設立された、アメリカで最も歴史のある継続運営中の公共庭園です。

年間100万人以上が訪れ、植物の研究・保全や持続可能な取り組みなどを行っています。

さらにAmerican Public Gardens Associationには、アメリカ50州をはじめ世界各地の多数の公共庭園・植物園などが参加しています。

そのネットワークを活用して「アメリカの庭園文化全体」を横浜へ持ってくるのが、今回のプロジェクトの特徴と言えそうです。

政府代表はメアリー・グラス氏

アメリカ出展のCommissioner General(政府代表)には、駐日米国大使ジョージ・グラス氏の妻であるMary Glass(メアリー・グラス)氏が就任しています。

また、Commissioner of Sectionには、Architect of the CapitolのThomas E. Austin氏が就任しています。

実は会場は「旧米軍施設」の跡地

そして今回のアメリカ参加には、もう一つ興味深い背景があります。

GREEN×EXPO 2027の会場となる旧上瀬谷通信施設は、かつて米軍の通信施設として使用されていた土地です。

米国植物園も、会場が約600エーカーに及ぶ旧米軍通信施設跡地であることを紹介しています。

かつて米軍施設だった場所が、2027年には世界中の植物・園芸・環境技術が集まる国際園芸博覧会の会場となり、そこにアメリカ自身も初めて国際園芸博覧会へ参加することになります。

そしてテーマは、

「The Pursuit of Happiness」

です。

植物や庭園を通じて日米の交流を深めるという今回の参加は、会場の歴史を考えても象徴的なものになりそうです。

イタリア館と並んで注目したい海外展示

GREEN×EXPO 2027では、すでにイタリアをはじめ各国の庭園・展示計画が徐々に明らかになっています。

アメリカ出展はその中でも、

・国際園芸博覧会への初参加
・アメリカ横断型のランドスケープ
・アメリカ原産植物
・公共庭園ネットワーク
・アート・文化イベント
・日米交流

を組み合わせた、かなり特徴的な展示になりそうです。

建築物そのものを見せる海外パビリオンとはまた違い、「国の自然を歩いて体験する」という園芸博らしい展示として注目したいところです。

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まとめ|横浜で「アメリカ横断」を体験できる?

GREEN×EXPO 2027のアメリカ出展は、テーマを「The Pursuit of Happiness(幸福の追求)」とし、アメリカ各地の自然・自生植物・公共庭園文化を一つのランドスケープとして表現します。

ハワイやグアムの熱帯植物から始まり、砂漠、大平原、森林などへ。

来場者自身が園路を歩くことで、横浜にいながらアメリカの広大な自然を旅するような体験ができそうです。

さらに会期中には、アメリカ各地の公共庭園によるプログラムや文化イベント、National Dayなども計画されています。

GREEN×EXPO 2027の海外展示の中でも、かなり見応えのあるエリアになりそうです。

K-WayYesでは今後も、アメリカ出展の完成イメージ、植栽、イベント、運営情報など、新たな公式情報が発表され次第更新していきます。

参考情報

  • United States Botanic Garden「2027 International Horticultural Expo」⁠
  • American Public Gardens Association「GREEN × EXPO 2027」⁠
  • APGA「Gardens in Residence」⁠
  • GREEN×EXPO 2027公式サイト⁠

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