2027年5月15日からセルビア・ベオグラードで開催される「Expo 2027 Belgrade」。
日本館をはじめ各国の出展準備が進むなか、USAパビリオンではすでに運営スタッフの本格的な採用が始まっています。
今回注目したいのは、単に「アメリカ館で求人が出た」ということだけではありません。
公開されている求人を見ると、
- パビリオンホスト
- ゲストサービス
- 会場運営
- VIP・プロトコル
- イベント
- 舞台・音響
- 人事・ワークフォース
- IT・ロジスティクス
など、一つの海外パビリオンを運営するために、どのような人材が必要になるのかがかなり具体的に見えてきました。
この記事では、USAパビリオンの運営会社や募集職種、勤務期間、待遇などを整理しながら、2027年ベオグラード万博で今後増えていくと予想される「海外パビリオン求人」の一つの事例として紹介します。
Expo 2027 Belgradeとは?
2027年ベオグラード国際博覧会は、セルビア共和国ベオグラードで開催されるBIE(博覧会国際事務局)認定の国際博覧会です。
会期は2027年5月15日〜8月15日の93日間。
テーマは、
「Play for Humanity: Sport and Music for All」
(人類のためのあそび ~すべての人のためのスポーツと音楽~)
です。(経済産業省)
大阪・関西万博のような登録博とは異なり、ベオグラード万博は開催期間が最大3か月、会場面積も最大25haに制限された「認定博(Specialised Expo)」です。(万国博覧会事務局)
アメリカもExpo 2027 Belgradeへ正式参加
アメリカはExpo 2027 Belgradeへの参加を正式に決定しており、2026年5月には参加契約が締結されました。
アメリカ国務省も、大阪・関西万博に続き、Expo 2027 Belgrade、さらにExpo 2030 Riyadhへ参加していく方針を示しています。(USA Pavilion –)
つまり、USAパビリオンのベオグラードでの取り組みは、単発のプロジェクトではなく、今後の国際博覧会にもつながっていく動きとして見ることができます。
USAパビリオンの運営を担う「Trivandi」
USAパビリオンの運営パートナーとして選ばれているのが、英国を拠点に国際的な大型イベントを手掛ける**Trivandi(トリバンディ)**です。
Trivandiはロンドン2012オリンピックの経験を背景に2013年に設立され、世界29か国・300以上のプロジェクトに携わってきたイベント運営会社です。(Trivandi)
大阪・関西万博では、
- USAパビリオン
- UAEパビリオン
- オーストラリアパビリオン
などの運営にも関わりました。
そして2026年4月、TrivandiはExpo 2027 BelgradeとExpo 2030 Riyadhの両方でUSAパビリオンのOperations Partnerに選定されたことを発表しています。(Trivandi)
大阪からベオグラード、そしてリヤドへ。
万博の運営会社や人材、ノウハウが次の開催地へ移っていく様子が、ここからも見えてきます。
ベオグラードUSA館は約100人規模で運営予定
Trivandiによると、ベオグラード万博のUSAパビリオンには約100人のスタッフを配置する予定です。
担当する運営範囲もかなり広く、
- Venue Management(会場運営)
- VIP Hosting
- Food & Beverage
- Cultural Programming
- Media
- Retail
など、パビリオン運営全体をカバーします。(Trivandi)
単にアテンダントを配置するだけではありません。
一つのパビリオンの中に、来場者対応、スタッフ管理、VIP対応、イベント、飲食、物販、メディア、技術など、さまざまな専門チームが存在することが分かります。
実際にどんな職種を募集している?
2026年夏以降、TrivandiではUSAパビリオン関連のさまざまな職種が確認されています。
代表的なものには、
- Pavilion Host
- Guest Services Leader
- Venue Manager
- Senior Venue Manager
- Protocol & Special Events Coordinator
- Facilities, IT & Logistics Manager
- Facilities, IT & Logistics Coordinator
- Technical Show Manager
- Stage & Technical Performance Coordinator
- Programming & Performance Manager
- Sr. HR & Workforce Manager
- Driver & Runner
などがあります。(LinkedIn)
これだけを見るだけでも、海外パビリオンが一つの「小さなイベント施設」のような組織になっていることが分かります。
Pavilion Host
来場者に最も近いポジションがPavilion Hostです。
Trivandiの公式採用ページでは、Operations & Delivery部門の**Fixed Term Contract(有期契約)**として募集されています。(Trivandi)
パビリオン内での来場者対応や展示案内など、一般的な万博のアテンダントに近いポジションと考えることができます。
Guest Services Leader
そのPavilion Hostチームを現場でまとめるのがGuest Services Leaderです。
業務には、
- Pavilion Hostのチーム管理
- シフト・休憩管理
- 来場者対応
- 展示・プログラムの案内
- 研修
- 行列・混雑対応
- 国際的な来場者とのコミュニケーション
- 緊急時対応
などが含まれています。(LinkedIn)
勤務予定期間も具体的に示されており、
2027年5月1日〜8月18日
と、万博開幕前から閉幕後まで約3か月半にわたる契約となっています。(LinkedIn)
Venue Manager
さらに上位のVenue Managerは、パビリオン全体の日々の運営を担当します。
来場者エリアの管理だけでなく、
- 現場スタッフ・業者の管理
- シフト作成
- 混雑・安全管理
- 施設運営
- オペレーション改善
- スタッフ教育
- 関係者との調整
などを担う管理職です。
予定されていた勤務期間は、
2027年4月15日〜8月21日
で、万博開幕の約1か月前から現地入りするスケジュールでした。(ビルトイン)
「本番3か月だけ働く」のではなく、管理職ほど準備・研修期間から現地に入り、閉幕後の撤収まで関わることが分かります。
万博経験者が歓迎されている
USAパビリオンの求人で特に興味深いのが、複数の管理職求人で、
ExpoまたはExhibition、Experiential Build、Volunteerなどの経験
がPreferred Qualifications(歓迎条件)に含まれている点です。(LinkedIn)
つまり、過去の万博や大型国際イベントで得た経験が、次の万博の採用にもつながる可能性があります。
大阪・関西万博で働いた人にとって、ベオグラード万博は「次の万博」としてキャリアをつなげられる場所の一つになりそうです。
英語はC1レベル、セルビア語は必須ではない職種も
Venue ManagerやGuest Services Leaderなどでは、英語C1またはネイティブレベルが求められています。
一方でセルビア語については、職種によっては「歓迎」ではあるものの必須ではありません。
また、英語以外の言語能力もプラス評価されています。(LinkedIn)
これは興味深いポイントです。
海外パビリオンだからといって必ずしも開催国の言語が必須になるわけではなく、国際イベントでの運営経験、英語力、多文化環境への対応力などが重視されていることが分かります。
給与はいくら?待遇は?
気になる給与については、Trivandiの公式求人では具体的な金額は公表されていません。
一方、Venue ManagerやGuest Services Leaderなどの求人では、ベオグラードへ移転するスタッフについて、
役職や経験に応じたCompensation and Benefits Packageを提供する
と明記されています。
詳細については選考の最終段階で説明される予定です。(LinkedIn)
つまり、現地給与だけでなく、海外からベオグラードへ移動して勤務する人材を想定した待遇設計になっていることが分かります。
なお、一部の第三者求人サイトでは給与レンジが掲載されている場合がありますが、Trivandi公式求人では金額を確認できないため、本記事では確定した給与情報としては扱いません。
今後、住宅、航空券、保険、海外赴任手当などを含む具体的な条件が公開されれば追記します。
USA館求人から見えてくる「海外パビリオンの仕事」
今回のUSAパビリオン求人で重要なのは、特定の求人に応募するかどうかだけではありません。
求人を見ていくことで、
海外パビリオンがどのような組織で運営されているのか
が見えてきます。
例えば、来場者対応を行うPavilion Hostがいて、そのチームをGuest Services Leaderが管理し、さらにVenue ManagerやSenior Venue Managerが会場全体を統括する。
その横では、
- VIP・Protocol
- Programming
- Stage・Technical
- HR・Workforce
- IT・Logistics
- F&B
- Retail
- Media
などの専門チームが動いています。
これは大阪・関西万博で見られたパビリオン運営の仕組みが、2027年のベオグラードでも引き継がれている一つの事例と言えそうです。
日本館の求人を考えるうえでも参考になる
日本もExpo 2027 Belgradeへの公式参加を決定しており、経済産業省を幹事省、文部科学省を副幹事省、JETROを参加機関として日本館の準備が進められています。(経済産業省)
もちろん、USAパビリオンと日本館では運営会社、採用方法、雇用条件が異なるため、待遇をそのまま比較することはできません。
それでもUSA館の採用を見ることで、
- 開幕何か月前から管理職が必要になるのか
- どのような職種が配置されるのか
- 万博経験がどのように評価されるのか
- 海外から派遣されるスタッフにどのような待遇が用意されるのか
といった点を考える材料になります。
今後、日本館の運営事業者や具体的な採用情報が明らかになれば、USA館など他国パビリオンとの比較も面白くなりそうです。
そしてExpo 2030 Riyadhへ
もう一つ注目したいのが、Trivandiがベオグラードだけでなく、Expo 2030 RiyadhのUSAパビリオンでもOperations Partnerに選定されていることです。(Trivandi)
大阪・関西万博
↓
Expo 2027 Belgrade
↓
Expo 2030 Riyadh
と、同じ企業や万博経験者が次の開催地へ移っていく可能性があります。
万博で働くことを一度限りの短期アルバイトとして見るのではなく、国際イベントのキャリアとしてつなげていく。
USAパビリオンの求人は、その流れが実際に始まっていることを示す興味深い事例ではないでしょうか。
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🇷🇸ベオグラード万博2027|求人情報
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まとめ
Expo 2027 BelgradeのUSAパビリオンでは、本番までまだ約9か月ある段階から本格的なスタッフ採用が進んでいます。
特に注目したいのは、
- USA館は約100人規模の運営を予定
- Pavilion Hostから管理職・専門職まで幅広く採用
- 管理職は開幕約1か月前から現地入り
- 万博・展示・大型イベント経験者を歓迎
- 英語C1クラスを求める職種がある
- 海外からベオグラードへ移転するスタッフ向けの待遇パッケージあり
- 運営会社TrivandiはExpo 2030 RiyadhのUSA館も担当
という点です。(Trivandi)
ベオグラード万博では、今後USA館以外の海外パビリオンでも求人が増えてくる可能性があります。
K-WayYesでは、日本館をはじめ各国パビリオンの運営・求人情報について、公式情報を確認しながら随時更新していきます。
参考情報
- Trivandi「USA Pavilions at Expo 2027 Belgrade and Expo 2030 Riyadh」
- Trivandi Careers「Pavilion Host | USA Pavilion, Expo 2027 Belgrade」
- Trivandi / LinkedIn「Guest Services Leader」
- Trivandi / LinkedIn「Venue Manager」
- U.S. Department of State / USA Pavilion
- Expo 2027 Belgrade公式情報
- 経済産業省「2027年ベオグラード国際博覧会」
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