2027年5月15日から8月15日まで、セルビアの首都ベオグラードで開催されるExpo 2027 Belgrade(ベオグラード万博)。
テーマは、
Play for Humanity – Sport and Music for All
「人類のための遊び ― スポーツと音楽をすべての人へ」
です。
世界各国のパビリオンが集まることはもちろんですが、Expo 2027 Belgradeそのものを理解するうえで重要なのが、会場の「テーマ別エリア(Thematic Area)に設けられる3つのテーマ館です。
その3館が、
The Power of Play Pavilion
The Play for Progress Pavilion
The Play Together Pavilion
そして、それらとは少し異なる役割を持つ特別な空間として、
The Forum
が計画されています。
Expo 2027公式は、この3つのテーマを「Play for Humanity」を具体的な体験へ落とし込むための中心的な仕組みとして位置付けています。
今回は、公式サイト・公式ガイドブック・プログラム情報をもとに、ベオグラード万博の3つのテーマ館+Forumでは何を体験できるのかを整理します。
会場全体の配置については、こちらの記事で詳しくまとめています。
👉 【公式マップ公開】ベオグラード万博2027の会場マスタープラン・テーマ館・パビリオン構成

- Expo 2027 Belgradeのテーマ館とは?
- ①The Power of Play Pavilion
- ② Play for Progress Pavilion
- ③ Play Together Pavilion
- スポーツ・音楽・共同制作を通じてつながる
- ④ The Forum
- 3つのテーマ館+Forumは、一つのストーリーになっている?
- テーマ館だけではない「Music of All for All」
- 会場の外にも広がる「Playgrounds」
- 万博後、テーマエリアは「Museum District」へ
- 3つのテーマ館から「Play for Humanity」を理解する
- Expo 2027 Belgradeの会場・チケット情報はこちら
- 参考にした公式情報
Expo 2027 Belgradeのテーマ館とは?
Expo 2027 Belgradeの会場は、大きく、
- Thematic Area
- International Participant Area
- Best Practice and Corporate Content Area
という3つの主要エリアで構成されます。
そのうち、Expo全体のテーマである「Play for Humanity」を最も直接的に表現するのがThematic Area(テーマ別エリア)です。公式マスタープランにも、ForumやNational Pavilionなどとともにテーマエリアの位置関係が示されています。
ここに登場するのが、
| テーマ館 | 主なテーマ |
| The Power of Play | 遊びそのものが人間に与える力 |
| Play for Progress | 遊び・好奇心から生まれる発明と進歩 |
| Play Together | 遊び・スポーツ・音楽が人をつなぐ力 |
| Forum | アイデア・議論・交流を生み出す場 |
という3館+Forumです。
単なる「展示を見る建物」というより、遊ぶ・試す・考える・他者と交流すること自体が展示になるのが大きな特徴です。
①The Power of Play Pavilion
「遊ぶこと」には、どんな力があるのか?
最初のテーマ館が、
The Power of Play Pavilion
です。
日本語にすると、
「遊びの力」
といった意味になります。
この館で扱われるのは、「遊びとはそもそも何なのか?」というExpo 2027の根本に近い問いです。
公式ガイドブックでは、長い歴史の中で人類が蓄積してきた遊びに関する知識や経験を、再び遊びそのものとして体験できる展示へ変換すると説明されています。
公式サイトではさらに具体的に、
- 遊びが学習へ与える影響
- 問題解決能力
- 人間の発達
- 心と身体への作用
- 科学・技術・芸術と遊び
- インタラクティブな実験
などを扱うことが示されています。
「見る」のではなく、身体で理解する展示へ
The Power of Playで特徴的なのが、Sensory Experiences=感覚的な体験です。
来場者は説明パネルを読むだけではなく、自分自身の身体や感覚を使いながら、
遊ぶ
↓
感じる
↓
試す
↓
なぜそうなるのかを知る
という順番で「遊び」を理解していくことになりそうです。
公式には、
科学・テクノロジー・アートを通じて、遊びが発見を生み出す仕組みを体験する
方向性が示されています。
公式プログラムでは「Resilience」と「Sustainability」へ
Expo 2027 Belgradeの公式Programmeでは、Power of Playに対応するプログラム上のサブテーマとして、
Play for Resilience
Play for Sustainability
が設定されています。
これはThe Power of Play Pavilionの館内展示そのものを示すものではなく、Expo全体で展開されるテーマ別プログラムの一部です。
「遊び」を単なる娯楽として捉えるのではなく、人間が困難に対応する力や、持続可能な社会について考えるきっかけとして捉えている点が特徴です。
② Play for Progress Pavilion
発明やイノベーションの始まりは「遊び」だった?
2つ目が、
The Play for Progress Pavilion
です。
こちらのテーマは、
「遊びから生まれる進歩」
です。
Expo 2027公式は、人類の歴史を振り返ると、科学的発見、技術革新、芸術的な変革の多くが、
好奇心
想像力
実験
試行錯誤
から生まれてきたと説明しています。
そして、それらはまさに「遊び」と非常に近い行為でもあります。
火の発見から最新テクノロジーまで
公式サイトでは、
From the first spark of fire to the latest technological revolution
というスケールで、人類の進歩と遊び心の関係を捉えています。
館内では、
- 遊びから着想を得た発明
- 動きを使った実験
- 音を使った実験
- 創造性を刺激する体験
- 科学者・思想家・クリエイターの物語
などが展開される予定です。
ここでも来場者は、完成した発明品を見るだけではありません。
自分自身が「Explorer of Play=遊びの探究者」となって、試しながら答えを探す展示が想定されています。
ベオグラードのドイツ館とも相性の良いテーマ
この「Play for Progress」という考え方は、すでに発表されている各国館ともつながっています。
たとえばドイツ館は、
Germany! Out of the Box.
を掲げ、館内をPlayground of Innovationとして構成します。
既存の枠から飛び出し、遊びながらイノベーションを生み出すという考え方は、Play for Progressそのものとも非常に近いものがあります。
👉 【ベオグラード万博】ドイツ館「Germany! Out of the Box.」を解説
各国がExpoテーマへどう答えるのかを、テーマ館と比較しながら見るのも面白そうです。
公式プログラムでは「Innovators」と「Future Visionaries」へ
Expo 2027 Belgradeの公式Programmeでは、Play for Progressに対応するプログラム上のサブテーマとして、
Play for Innovators
Play for Future Visionaries
が設定されています。
こちらもPlay for Progress Pavilionの館内展示内容そのものを示す名称ではなく、Expo全体で展開されるテーマ別プログラムの一部です。
遊びや好奇心から生まれる発明・創造性を、現在のイノベーションだけでなく、これからの未来を構想する力へつなげていくテーマとなっています。
③ Play Together Pavilion
スポーツと音楽は、言葉を超えて人をつなげる
3つ目が、
The Play Together Pavilion
です。
ここで扱うのは、
遊びの社会的な力
です。
国籍、文化、世代、言語が違っていても、一緒にスポーツをしたり、音楽を奏でたり、ゲームをしたりすれば、人は自然と交流できます。
Expo 2027公式は、
Play is a universal language.
つまり、
「遊びは世界共通の言語」
と表現しています。
スポーツ・音楽・共同制作を通じてつながる
Play Together Pavilionでは、
- スポーツ
- 身体活動
- チームワーク
- 音楽
- 音・リズム
- 共同制作
- 来場者同士のインタラクション
などを使った体験が計画されています。
特に興味深いのが、
Co-creative spaces
です。
つまり、一人で完成した展示を見るのではなく、
知らない人と一緒に何かをつくる
こと自体が展示になります。
Expoには世界中から人が集まります。
言葉が通じなくても、
ボールを蹴る
音を鳴らす
リズムを合わせる
一緒につくる
ことで、人と人が自然につながる。
Expo 2027のテーマである、
Sport and Music for All
を最も直接的に体験する館ともいえそうです。
公式プログラムでは「Active Society」と「Peace」へ
Expo 2027 Belgradeの公式Programmeでは、Play Togetherに対応するプログラム上のサブテーマとして、
Play for Active Society
Play for Peace
が設定されています。
これらもPlay Together Pavilionの館内展示そのものではなく、Expo全体で展開されるテーマ別プログラムの一部です。
スポーツや音楽、遊びを通して人々が交流することを、社会参加や共生、対話、平和へと広げていく考え方が示されています。
④ The Forum
4つ目のテーマ館ではなく「世界の議論が集まる場所」
そして3つのテーマ館とあわせて重要なのが、
The Forum
です。
ただし、Forumは厳密には「4つ目のテーマ館」ではありません。
公式ガイドブックでは、
専門家と一般来場者の双方が、意見やアイデアを交換するための特別なユニット
とされています。
Expo 2027公式サイトでは、
A Global Platform for Ideas and Collaboration
と表現されています。
Forumでは何が行われる?
予定されているのは、
- イノベーションに関するトーク
- 教育に関する議論
- 社会課題に関するパネル
- ワークショップ
- インタラクティブセッション
- 専門家や企業との交流
- ネットワーキング
などです。
つまりテーマ館で、
遊ぶ → 感じる → 発見する
という体験をしたあと、
Forumでは、
考える → 話す → 共有する → 次の行動へつなげる
という流れになります。
3つのテーマ館+Forumは、一つのストーリーになっている?
3館を並べてみると、かなり分かりやすい構造が見えてきます。
Power of Play
「遊びにはどんな力がある?」
↓
Play for Progress
「遊びから何が生まれる?」
↓
Play Together
「遊びは人と人をどうつなげる?」
↓
Forum
「その力を社会や未来へどう活かす?」
という流れです。
これは公式がこの順序を一つの来館ルートとして明示しているわけではありませんが、各館の役割を整理すると、Play for Humanityというテーマを異なる角度から段階的に考えられる構成になっています。
テーマ館だけではない「Music of All for All」
Expo 2027では、テーマ館の外でも「遊び」が展開されます。
公式プログラムでは、
Music of All for All
という音楽プログラムが紹介されています。
予定されているのは、
World Stage
世界各国の音楽・文化を紹介するステージ
Instruments of Play
実際に楽器へ触れるワークショップ
Toys Can Play
日常の物から意外な音を見つける体験
Sonic Pioneers
世界の革新的な音楽家
Play Together
来場者参加型の演奏・音楽づくり
などです。
Expo 2027は、「テーマ館の中だけで遊ぶ万博」ではなく、会場全体を巨大なPlaygroundにする構想だと考えた方が近そうです。
会場の外にも広がる「Playgrounds」
Expo公式では、パビリオン以外の公共空間についても、
Playgrounds
という考え方を採用しています。
アート、自然、遊具、インタラクティブな空間などを会場内外へ配置し、決められたプログラムへ参加しなくても、歩いている途中で自然に「遊び」が生まれる環境を目指しています。
たとえば、
Playing In Between
では、
- アートを楽しみながら歩ける道
- 緑の中で休める空間
- 自由に探索できる場所
などが計画されています。
この点は、一般的な「展示館を順番に回る万博」と少し違う体験になるかもしれません。
万博後、テーマエリアは「Museum District」へ
さらにExpo 2027 Belgradeで注目したいのが、万博終了後の使い方です。
Expo公式は2026年6月、Expo終了後にはThematic ZoneをMuseum Districtへ転換する計画を説明しています。
文化・教育・エンターテインメントをつなぐ複合的なエリアとして利用される構想です。
またExpo 2027のレガシーには、
- International Play Forum
- 学習・創造センター
- Museum spaces
- Playgrounds
- 新しい公共空間
なども含まれるとされています。
つまり3つのテーマ館やForumで扱われる、
遊び
教育
創造性
イノベーション
交流
という考え方を、93日間だけで終わらせないということです。
3つのテーマ館から「Play for Humanity」を理解する
各国パビリオンでは、その国がどんな文化や技術を持っているのかを見ることができます。
一方、3つのテーマ館は、
「Expo 2027 Belgradeそのものが、何を世界へ問いかけたいのか」
を理解するための場所です。
Power of Playでは、遊びそのものの力を知る。
Play for Progressでは、好奇心から未来が生まれることを知る。
Play Togetherでは、人と人が遊びによってつながることを体験する。
そしてForumでは、その経験を社会・教育・イノベーション・未来へつなげて考える。
各国パビリオンだけでなく、この3館+Forumを体験することで、
「なぜベオグラード万博のテーマがPlayなのか」
が、より分かりやすくなるのではないでしょうか。
⸻
Expo 2027 Belgradeの会場・チケット情報はこちら
3つのテーマ館やForumが会場のどこに位置するのかについては、公式マスタープランをもとに別記事で詳しく整理しています。
👉 ベオグラード万博2027|公式マスタープラン・テーマ館・パビリオン構成
また、日本からの行き方、チケット、参加国、会場アクセス、ボランティアなどについてはこちら。
👉 ベオグラード万博2027|チケット・日本からのアクセス・時差・参加国まとめ
Expo 2027全体・日本館についてはこちらでも随時更新しています。
👉 Expo 2027 Belgrade|日本館・参加国・最新情報まとめ
今後、3つのテーマ館について正式な建築パース、展示装置、館内構成、具体的な体験コンテンツ、予約の要否などが発表されれば、この記事にも随時追記していきます。
※本記事は2026年9月2日時点で、Expo 2027 Belgrade公式サイト、公式General Brochure、Programme、最新のレガシー関連発表をもとにAIを使って情報を整理しています。展示内容・プログラム・建築計画等は今後変更される可能性があります。
参考にした公式情報
Expo 2027公式のテーマ館説明では、3館それぞれの展示体験とForumの役割が詳しく公開されています。
公式General Brochureでは、Power of Play / Play Together / Play for Progress / Forumの基本コンセプトとマスタープランを確認できます。
また、最新Programmeでは各サブテーマに加え、音楽・スポーツ・文化・教育・ビジネスプログラムも具体化しています。
Expo 2027 Belgrade公式|テーマ館・Forum
Expo 2027 Belgrade公式|Programme
※アイキャッチ画像はExpo 2027 Belgrade公式ガイドブック・公開ビジュアルを参考に、AIで再構成したイメージです。実際の建築・外観とは異なる場合があります。



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