はじめに
「砂漠の風を感じ、夜のペトラを眺め、古代から続く中東の歴史と文化に触れる。」
大阪・関西万博(EXPO 2025)のヨルダンパビリオンは、まるで現地をそのまま旅しているかのような圧倒的な没入感を味わえる、屈指の超人気パビリオンでした。
特に、ヨルダンから直接運ばれた「本物の砂漠の砂」を使った展示はSNSでも大きな話題となりました。
この記事では、元JICA海外協力隊としてヨルダンに滞在した経験を持つ筆者が、単なる見どころ紹介だけでなく、「ヨルダンと日本の意外な絆」や「歴代万博でのヨルダン館の歴史」まで、どこよりも深く徹底解説します!
1. 単に「見る」のではない!「ワディ・ラムの本物の砂」を五感で体感

ヨルダンパビリオン最大のハイライトが、この砂漠体験コーナーです。
ここに展示されているのは、世界遺産にも登録されているヨルダン南部の砂漠「ワディ・ラム(Wadi Rum)」から実際に運ばれた本物の赤い砂。
来場者はシューズを脱ぎ、裸足でその上を歩くことができます。
💡 ここがすごい!「体験する展示」の魅力
- 足裏から伝わる感触: 日本の砂とは全く異なる、きめ細やかで柔らかい砂の粒子を直接肌で感じられます。
- 幻想的な星空演出: 頭上にはワディ・ラムの夜空を再現した星空映像が広がり、まるで本当に中東の砂漠で夜を迎えたかのような没入感に包まれます。
単にガラス越しに「砂を見る展示」ではなく、「足裏と五感全体で砂を体験する展示」になっている点が、多くの来場者を魅了している理由です。
2. 幻想的な「ナイトペトラ(Night Petra)」の再現

空間は一変して幻想的な光の世界へ。
ここでは、ヨルダンが誇る世界遺産「ペトラ遺跡」で実際に夜間開催されている人気イベント「Night Petra(ナイトペトラ)」が期間限定で再現されていました。
無数のキャンドルの明かりに照らし出されたピンク色の岩窟遺跡「シーク」や「エル・ハズネ」。昼間の壮大な姿とは一味違う、静寂とロマンに満ちた夜のペトラは、「いつか絶対に本物を見に行きたい!」と心揺さぶられる美しさです。
3. 「時空の王国(Kingdom of Time)」へようこそ

館内で特に強く印象に残るのが、「Kingdom of Time(時空の王国)」というフレーズです。
ヨルダンは、古代ローマの遺跡、新・世界七不思議のペトラ、太古の自然が残る死海やワディ・ラム、そして現代の首都アンマンに至るまで、重厚な歴史の層が幾重にも重なる国です。
歴史・自然・文化が交差するヨルダンという国の本質を、見ごとに一言で凝縮した素晴らしいコンセプトだと感じます。
4. 伝統工芸「マダバのモザイクアート」に触れる

展示の一角を彩るのが、色鮮やかで繊細なモザイクアートです。
ヨルダンの「マダバ(Madaba)」という街は、ビザンツ時代の「世界最古級のパレスチナモザイク地図」が残る街として世界的に知られています。
職人の手仕事によって職人技で組み上げられた作品からは、ヨルダン人が代々受け継いできた高い技術と芸術性、そして文化への誇りを垣間見ることができます。


5. 鳥取県とヨルダンの「砂同盟」とは?
他のパビリオン解説ではあまり触れられていない、非常に興味深いエピソードがあります。それがヨルダンと鳥取県の交流です。
- ヨルダン: 世界屈指の美麗な砂漠「ワディ・ラム」
- 鳥取県: 日本を代表する美しい砂の景勝地「鳥取砂丘」
実は鳥取県、ヨルダン、サウジアラビアは「砂」という共通点を通じて、開催中「サンド・アライアンス(砂同盟)」を締結しました。

6. 万博とヨルダン館の歴史|2005年「愛・地球博」では「死海」を再現!
実は、ヨルダンは2005年に開催された愛・地球博(愛知万博)でも伝説的な体験型展示を行っていました。
当時のヨルダン館で大話題となったのが、塩分濃度が非常に高く「人が浮く」ことで知られる「死海(Dead Sea)」の再現展示です。
【ヨルダンパビリオンの歴代体験型展示】
◆ 2005年(愛・地球博) ➔ 高濃度の「死海」の水と浮遊体験を再現
◆ 2025年(大阪・関西万博)➔ ワディ・ラムの「本物の砂」と砂漠体験を再現
20年の時を経てもなお、ヨルダンは「ただパネルや映像を展示する」のではなく、一貫して「自国の誇る自然を五感で体験してもらう」スタイルを大切にしていることが分かります。
これこそが、ヨルダン館が毎回多くのファンを魅了する最大の秘密です。
7. お土産も要チェック!可愛いラクダグッズ&ショップ

アフター万博でも、冗談ボーイがヨルダングッズのポップアップをしていますね!
アラブの雰囲気をたっぷり感じられるピンバッチやアラブ布のショルダーストラップ、エキゾチックな柄の雑貨、ヨルダン特産の死海コスメ(塩や泥の石鹸)など、旅気分を高めてくれる素敵なお土産が目白押しです。
まとめ:元JICA協力隊が感じたヨルダンの「伝える力」
- 本物のワディ・ラムの砂を裸足で歩く贅沢
- ナイトペトラやマダバのモザイクに見る歴史と芸術
- 鳥取県との「砂同盟」や愛・地球博から続く体験型展示の情熱
私自身、かつてJICA海外協力隊としてヨルダンに滞在し、現地の魅力に惹かれた一人です。
万博のヨルダンパビリオンを通じて改めて実感したのは、ヨルダンという国が「自分たちの自然・歴史・文化を、体験として人に伝える情熱にあふれた国だ」ということです。
中東に少しでも興味がある方はもちろん、まだ馴染みがない方にこそ、ぜひ足を運んでほしい素晴らしい空間でした。
きっと館を出る頃には、「いつか本物のヨルダンへ行ってみたい!」と思わされているはずです!
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